先日、恐れていたことが起きました。
それは「帯状疱疹」になってしまったこと。
限りなくアラフィフに近い40代のおばさんですが、20代のころから
「帯状疱疹にだけはなりたくない!!」
と思っていました。
結果的にはかなり軽症で済みましたが、その最もなりたくなかった帯状疱疹に
なってしまったけど、軽症で済んだ経緯や治療費を公開しようと思います。
恐れが現実となり絶望
昔から、絶対になりたくない病気の一つに帯状疱疹がありました。
「帯状疱疹って、とにかく痛いらしい」
「何割かの人は帯状疱疹後神経痛といって、痛みだけがずっと残るらしい」
そんな情報を聞いていたので、帯状疱疹を特集した健康雑誌を買って置いたり
新聞の記事を切り取って保存しておくほど、恐れていました。
発症直前にもたまたま、帯状疱疹に関する新聞記事を読んでいました。
それは、元横浜市長の林文子さんが2021年、現役市長時代に帯状疱疹で1か月入院した時の状況を回想し予防接種の大切さを訴えた記事でした。
その記述は凄まじく、「耳の激痛、鉛筆を突き刺したような痛み、石を押し付けられるような鈍痛、しびれ、顔面麻痺」の痛みのオンパレード・・・。
この記事を読んだ数日後に、私は帯状疱疹になったのでした。
50歳にならないと、帯状疱疹の予防ワクチンは打てない
帯状疱疹は水疱瘡(みずぼうそう)になったときのウィルスが、それが治った後も知覚神経の根元にある神経節に潜伏していて、疲れやストレスで体の免疫力が低下したときに暴れだすことで発症します。
水疱瘡(みずぼうそう)経験者であれば、誰しも罹患する恐れがあるのです。
私は20代後半で水疱瘡になっているので、しっかりウィルスを保有しています。
帯状疱疹の予防ワクチンを接種しておけば、発症リスクの軽減や、罹患しても痛みの強さが半減することが分かっているそうです。
しかし年齢が50歳に達していないと接種できません。
私はアラフィフですが、40代なのでギリギリで接種できずにいたのでした。
帯状疱疹ワクチンの種類の一つである「シングリックス」は
二回接種する必要があり、費用も高額です。
自費で接種すると2回で4万4000円。
自治体によっては、費用を助成しているところも増えています。
結果的には40代で帯状疱疹になってしまいましたが、帯状疱疹への恐怖のおかげで事前に色々と情報を得ていたため、迅速に対処できたことは幸いでした。
帯状疱疹の前兆
発疹がでる10日前に遡ります。
左の腰からおしりにかけて、ヒリヒリとした違和感がありました。
見た目は全く問題ないのに、手で触れるとヒリヒリ…。
「どこかにぶつけたっけ?」
「腰痛かな?」
「筋肉痛?」
軽いやけどのようなヒリヒリとした痛みが腰からおしりの一帯にあるのですが
はっきりとした場所を特定できない、そんな痛みでした。
そんな状態で10日程たった夕方、ふとヒリヒリする場所を見ると
発疹が3つ出来ていました。
それを見て
「帯状疱疹だ・・・」
そう直感で思いました。
帯状疱疹は「前駆痛」といって、発疹より先に痛みが先行するのが特徴です。
最初の10日間の痛みは、その「前駆痛」だったのでした。
ふつうは前駆痛は数日らしいのですが、私の場合は10日近くありました。
皮膚科、とにかく早く皮膚科へ・・・!
「帯状疱疹の治療は早ければ早いほど、早く治る」
という予備知識がありました。
しかし発疹に気づいたものの、その時間ではもう、診てくれる皮膚科がない。
次の日も仕事は休めない・・・。
次の日、不安な気持ちで一日仕事をして、そのまま夜も診療している皮膚科を探し、急いで受診しました。
受診の際に伝えたこと
・10日間近くヒリヒリと痛みが有った
・昨日から発疹が出来ている
・最近とてもストレスと疲れが溜まっている
お医者さんはこの3つを聞いて、即
「発疹の形状から見ても、帯状疱疹です」
と診断されました。
私は、「やっぱりか・・・」という思いと
「恐れていた帯状疱疹になってしまった。これから痛み地獄が待っているのか…怖い、どうしよう」
そんな絶望感で家路につきました。
とにかく、薬を早く飲む!時間との闘い。
帯状疱疹は発疹が出てからじゃないと医者は診断を下せないらしく、患者は発疹がでたら72時間以内に抗ウィルス薬を飲むと重症化の確率を減らせる、という知識があったのでとにかく処方された薬を即飲みました。
処方薬は、抗ウィルス薬アメナリーフ錠200㎎。
これを早めに服用することが、早く良くなるキーです。
1日一回、1錠服用する薬で、私はこれを1週間分処方されました。
「症状が軽くなっても服用をやめてはダメ。1週間飲み続けてください」と言われました。
途中で中断するとウィルスが再び増殖することがあるようです。
あと処方されたのは、発疹に直接塗る塗り薬パラマイシン軟膏と患部を覆うガーゼとテープ。
後は、痛み止めとしてカロナール錠500㎎。
痛みに関しては最初の前駆痛以降、ほとんどなくこれは服用することはありませんでした。
疲れていた日常
これからかつて見聞きしてきたような、おびただしい数の発疹と耐え難い痛みが襲ってくるのか・・・
と戦々恐々としてベッドに横になりました。
ひたすらに「休む」ことを徹底。
そもそも、この数か月とにかく心身ともに疲れていました。
仕事は肉体労働で休みが少ないため、近頃は年齢のせいか常にしんどいと感じていて
「もう、なにもかも辞めたいなぁ・・・」
と思っていた時期でした。
発疹が出る前の腰がヒリヒリ痛んでいた時に、唇の両端に口唇ヘルペスが出来ていたので
これも、疲れているときに時々出ていたのでなおさら、相当つかれていたんだと実感しました。
これは体からの「休め」というメッセージと受け止め、とにかく横になっていました。
戦々恐々とするも結果、痛みは大きくならず。
診察後、仕事を休みひたすらベッドで横になっていました。
その後痛みが出ることはなく、発疹も3個のままで1週間が経ったのでした。
発疹も増えない、痛みも無い。
こんな帯状疱疹もあるの?と拍子抜けしてしまうほど軽症でした。
治りかけの発疹の様子はこちら
仕事は念のため1週間休みましたが、お医者さんは皮膚接触するような仕事でなければ出勤しても構わないとおっしゃっていました。
職場の同僚も、以前帯状疱疹になったときは、毎日普通に出勤したと言っていました。
帯状疱疹は他人にうつりませんが、水疱瘡になったことのない人に接触するとその人にウィルスをうつしてしまう危険性があります。
薬の副作用が強かった
あっけないほどに軽傷で済んだ帯状疱疹でしたが、処方されたアメナリーフ錠の副作用が思いのほかきつい日がありました。
服用から2日目にものすごい頭痛と下痢、吐き気に襲われフラフラに。
一瞬、胃腸炎になったのか?!と思いましたが薬の副作用であると思います。
その日限りの副作用でしたが、なんとなく胃がムカムカする感じはずっとありました。
治療費はいくらかかったのか?
気になる費用ですが結構、高額でした。
初診でかかった費用(3割負担)は、診察代と薬代で合計6890円。
経過観察の1週間後の診察代は薬代込み(胃の不快感に対する)で820円。
2回分の診察代と投薬代はトータルで7710円。
初診の時たまたま、お財布に1万円が入っていて助かりました。
帯状疱疹のスピリチュアル的な意味は?
私は病気になると必ず参考にしている書籍『自分を愛して!』リズ・ブルボー著 浅岡夢二訳 にて、帯状疱疹のスピリチュアルな意味を読んでみました。
中略
『自分を愛して!』リズ・ブルボー著 浅岡夢二訳
帯状疱疹にかかる人は、ある人物またある状況に対してきわめて激しい怒りを感じている、ということです。はいつくばらなければならないかのように感じており、自分の望む人生を生きることができないと感じています。心の中に大変な苦痛を感じているのです。目の前で起こっていることによって、まるで焼かれているように感じているのですが、恐れがあるためにそれに直面することができません。からだからのメッセージは非常に緊急性を帯びています。というのも、その人の状況への対応の仕方によって、神経のシステムが深刻な打撃を受けているのです。
中略
あまりにも当てはまりすぎていて、やっぱり自分の現状はつらい状況だったと認識しました。
帯状疱疹になることによって気づけたけれど、逆にならなければ無理をしすぎて本当に体を壊していたかもしれません。
目の前に抱える悩み、それを放置していた自分への体からの警告だったようです。
まだ、帯状疱疹になっていないけど、50歳に達していない人の意外な予防法
50歳以上であれば、前述のとおり帯状疱疹ワクチンを接種できます。
ではウィルスを保有していて50歳未満の人は、疲れやストレスをためない以外に回避法はないのでしょうか。
これに関して有効と言われているのは、水疱瘡患者や帯状疱疹患者と接することで「細胞性免疫」という免疫力を上げることだそうです。
過去に自分が水疱瘡にかかった時に持っている細胞性免疫は徐々に低下するので、水疱瘡患者や帯状疱疹患者と接することで再び細胞性免疫を高めるのが帯状疱疹を発症しにくくする上で有効とのこと。
しかし、小さい子どもを育てていたりしないとなかなか水疱瘡患者と接触する機会を持つことは難しいですね・・・。しかも2014年には乳児向けの水痘ワクチンが公費で受けられることになり、ますます水疱瘡にかかる子供は減っていますので・・・。
まとめ
疲れているなと思っていたら、恐れていた帯状疱疹になってしまいました。
40代という若さでなりましたが、最近はもっと若い世代でも帯状疱疹に罹患する人が増えているそうです。
私は発疹が出た次の日の夜、皮膚科を受診。
早めに、処方された抗ウィルス薬を服用したことが軽症で済んだのかもしれません。
帯状疱疹は、皮膚症状が治っても痛みだけが残る「帯状疱疹後神経痛」という症状に移行してしまうこともある怖い病気です。
そうならない為にも、早めの受診、早めの治療が大切です。
少しでもおかしいな、そんな痛みと発疹が出たら迷わず皮膚科に受診することをお勧めします。
ワクチンは50歳から接種できますが、結構高額です。
やはり、常日頃から体の声を聴いて疲れを貯めないことが大事だと痛感しました。